ピコ太郎効果
小学生に英語を教えていて
ピコ太郎に感謝だわ、
としみじみ思います。
子供たちが英語を勉強し始めて、
Be動詞のフレーズ「I'm ~」の次に
初めて習う一般動詞は like です。
子供たちは like が大好きです。
心から一般動詞の like を愛します。
I likeの後に
果物やら、動物やら、スポーツやら、
いろんな言葉をつなげて
英会話を楽しみます。
自分の名前の次に
I like~ さえ言えたら、
もう彼らの自己紹介はバッチリです。
ひょっとして
オレって英語ペラペラなんじゃね??
と錯覚させる、
圧倒的な魅力をlikeは持っています。
一方、
その後に習う have は、
like と比べると
子供たちに対するアピール力が
かなり劣るようです。
haveを教える授業の中でも
これでもか、というくらい、
子供たちはlikeに固執します。
I have a dog. を教えているのに、
少し目を離すといつの間にか
I like dog.
にすり替えています。
油断も隙もあったもんじゃありません。
haveは「持っている」、
like は「好き」、
だから意味が全然違うのよ!
普段、授業中には使わないはずの
日本語まで登場させて
haveを子供たちの心の中に浸透させようと
奮闘します。
それでも何人かは
likeに対する信仰を手放しません。
でも!
去年、この状況が一変しました。
ピコ太郎の
I have a pen. I have an apple.
の歌のおかげで
「一般動詞 have」 の人気が
急上昇しました。
「I'm」を押しのけて、
「like」に次ぐトップチャート2位に
一気に躍り出る、くらいの
爆発的な勢いです。
これまでの苦労は何だったんだ!
と言いたくなるくらい、
子供たちはあっさりと
haveを受け入れてくれるようになりました。
I have a pen.
なんて文章を教えようものなら、
狂喜乱舞です。
すんなりと文章が言えるようになりました。
ありがとう、ピコ太郎。
できれば、
その他の一般動詞を使った歌も
出してほしい。