通訳案内士Kayのシンプルな暮らし

通訳ガイドのこととか、暮らしのこととか

原子力系のエージェントで働いていたアメリカ人のお客さんとの会話

今回はワシントン州から来られた

60代半ばのアメリカ人のご夫婦です。

 

 

夫:ぼくは、定年退職する前は

原子力関係のエージェントで働いていたんだよ。

フクシマの事故があったとき、

アメリカ人も多くの人が事故の処理に

関わっていたって知ってるかな?

 

わたし:はい、テレビのニュースで見て

知っています。詳細までは覚えてないですが、

船でフクシマの原発放射線が漏れ出すのを

防ぐためにアメリカ人がたくさん協力

してくれましたよね。

 

夫:知ってくれてたんだね。うれしいな。

ぼくは、まさにあの事故の処理をする

エージェントにいたんだよ。

ぼくはアメリカ国内からだけど、

ずっとフクシマの状況をモニターして

事故の収束のために全力を尽くしたよ。

事故があってから4〜5ヶ月間は

本当に大変だった。

エージェント全体が24時間体制で

事故の収束のためにフル稼働だった。

ずーっと働き通しだったよ。

 

わたし:こんなところで日本のために

昼夜を問わず働いてくださった人に

出会うことができるなんて。。。

私は何もすることができず

ただテレビを見て祈るばかりだった

ですが、アメリカの方がこうやって

行動を起こしてくださったことに

とても感謝します。

 

夫:ぼくの同僚は実際にフクシマに

行って現場で働いていた。

あれは本当に悲惨な事故だった。

あのとき、放射性物質の流出を

食い止めるために色々な方法を

考えた。

土の中に氷の壁を作って

地中から放射性物質が海に出るのを

防ぐ方法とかね。

結局、どの会社がどういう方法で

やることになったのか決まる前に

退職したもんだから

最後のあたりがよくわかってないん

だけどね。

 

わたし:私も実は、、、多分、

氷の壁を作る方法が採用されたんじゃ

なかったでしたっけ??

現状をよく知らない、っていう時点で

フクシマの事故から時間が経って

世間の関心が薄れてきていることを

表してますよね。

 

夫:そうだね、日本人でさえそうなんだ

から、人は普段目にしないものは忘れていく

ものだね。

 

このご夫婦は日本についての本も

とてもよく読まれていて、

日本についての質問もたくさん

されました。

日本に来るために下準備をしっかり

しているから、見るもの聞くものが

事前に調べたこととマッチしていくのが

とても楽しいようでした。

 

私も、外国に行く時には

その国の歴史とか文化とか、しっかり

下調べをしていこう!と思いました。